2018/08/31 18:00
こんばんは!
もう8月も終わりですね…!今年の東京の夏はやたらと暑かった気がします。
SAMSARAは去年の7月末までカンボジアに拠点を置いていたのですが、拠点を東京に移してから早1年。あっという間ですね!
先日は新作のデザインについてのミーティングがあり、また近々生産工程をチェックするためにカンボジアに行くことになりそうです✈︎
さて、先週はラコステの絶滅危惧種ポロシャツシリーズについて書きましたが、今日はシリーズに選ばれた動物達を紹介したいと思います!
https://www.arkive.org/anegada-ground-iguana/cyclura-pinguis/image-G110968.html
《アネガダ島のイワイグアナ》
現在はイギリス領のバージン諸島の一部であるアネガダ島とグアナ島のみに生息するイワイグアナの一種です。以前は他にもセント・トーマス島やプエルトリコにも生息していたそうですが、過去40年で80%ほども生息数が減少し、それおっともに生息地も限られてきているようです。
平均56cmほどにもなる大きめのイグアナです。大人のメスは灰色や褐色のボディーで地味ですが、オスはこれに加えて背中・尻尾・四肢に鮮やかなブルーカラーが入っています!
イワイグアナはみんな草食ですが、アネガダ島のイワイグアナたちは実は雑食なのです!というのも、アネガダ島には草食の家畜が多くて食料となる植物が減少してしまい、結果昆虫類も食べるようになったそうです。昆虫類は栄養満点と聞きますが(笑)食生活が変わり必要な栄養が取れず、メスは産後に力尽きて死んでしまうようになり、生息数や繁殖活動に大打撃を与えています…!
《スマトラトラ》
先週のトラ特集でもピックアップしたスマトラトラ!
https://samsara.base.ec/blog/2018/08/24/180000_1
スンダ諸島のスマトラ島に生息する亜種で、他のスンダ諸島に住む2種と同様に小さめですが異なる見た目です。毛色は濃いめでストライプ模様も太めで、模様の間隔も狭く他の種より多いです。
近年では繁殖活動も進んでおり、ロンドン動物園やフロリダのアニマルキングダムで子トラが生まれています!
https://www.arkive.org/saola/pseudoryx-nghetinhensis/image-G103339.html
《サオラ》
ベトナムレイヨウの別名も持つ、ウシ科の動物です。別名の通り、主な生息地はベトナムとラオスに広がるアンナン山脈です。実はサオラは1992年に発見されたかなり新しい大型哺乳類で、アンナン山脈では同時期に新種の哺乳類が他にも発見されている地です!
地元では食料として狩られ、毛皮や伝統的な薬の材料としても違法取引が行われていて、結果生息数が減少する一方です。
また、生息地がかなり狭く制限されてしまっているので、餌不足の問題もあります。
現在、世界初のサオラ保護地区と繁殖センターがバックマー国立公園に建設中です!!
SAMSARAのロゴはユニコーンペガサス(角と羽が生えた幻獣)ですが、実はユニコーンの元となった動物がアフリカではオリックス、アジアではこのサオラと言われています!両者とも角が2本ですが、スッとまっすぐ伸びているからそう思われているとか。
https://www.arkive.org/california-condor/gymnogyps-californianus/image-G126452.html
《カリフォルニアコンドル》
頭と首がハゲているちょっと怖い見た目の大型猛禽類です。腐肉食動物であるため、衛生面を配慮して頭と首の毛がなくなっていった…と推測されています。
以前は北アメリカ全域に幅広く生息していましたが、1987年に絶滅の危機に。なんとか捕獲した27羽を元に繁殖し、1991年にカリフォルニア州、アリゾナ州とユタ州に再導入されました!生息数は増えていますが未だ危険な状態が続いている主な原因は違法狩猟、鉛中毒や生息環境の破壊です。
なぜ鉛中毒かというと…狩猟が盛んなアメリカではよく鉛製の銃弾が使われるそうです。鉛の銃弾で獲物を仕留め、残された死骸やその一部をコンドルが食べることで鉛中毒になってしまうそうです。
https://www.arkive.org/cao-vit-crested-gibbon/nomascus-nasutus/image-G63337.html
《カオヴィットカンムリテナガザル》
世界で最も絶滅に近い25種の霊長類にも指定されている彼ら。現在はベトナム北部と中国東南部に生息しています。
半世紀ほど野生で確認されておらず一時は絶滅したと思われていましたが、2002年にベトナムで再び発見されました!
以前はハイナンテナガザルと同種とされていましたが、毛色やDNAの違いから独立した亜種として認められています。
https://www.arkive.org/kakapo/strigops-habroptila/image-G20763.html
《カカポ》
別名フクロウオウムは名前の通り、フクロウみたいな少しふっくらした見た目に、オウムのような鮮やかなグリーンの羽と顔つきです。SAMSARAで大人気の【絶滅危惧種のあしあとプリント】にも実はいるんです♪
ニュージーランドに生息する飛べない鳥です。かつてモーリシャス島に生息していたドードーしかり、離島や島国で進化していった鳥類は敵が少なく木の実などの餌が豊富な環境に住んでいるため、羽の筋肉が退化する傾向にあります。
カカポもその傾向通りに進化していきましたが、のちにヒトがニュージーランドに住み着き、犬や猫などの肉食動物を持ち込んだことで、大幅に数が減少してしまいました。他にも、食用・ペット用・羽の加工品のために乱獲され、絶滅寸前まで追い込まれました。
1980年代に始まった保護活動が実を結び、現在は150羽ほどにまで増えています。みんな名前をつけられ捕食動物が存在しない離島で繁殖・保護活動が行われています!
ヒトへの恐怖心より好奇心の方が強いらしく、飼いならされていないにも関わらずかなり人懐っこい傾向にあるそうです!
https://www.arkive.org/javan-rhinoceros/rhinoceros-sondaicus/image-G9225.html
《ジャワサイ》
名前の通り、ジャワ島に生息するサイ。以前はジャワ島のみならず東南アジア、中国やインドにも分布していました。
現在はウジュンクロン国立公園にしかいません…!
体の大きさはアフリカ系のクロサイに近いですがアジア系のサイなので角は1本しかありません。その1本も平均25cmほどで大きくないのですが、なんとブラックマーケットではアフリカ系のサイの角より3倍ほどの高値で取引されるほど!
サイはどこの国でも違法取引の餌食になってしまうのですね…。
https://www.arkive.org/northern-sportive-lemur/lepilemur-septentrionalis/image-G10431.html
《キタイタチキツネザル》
イタチ・キツネ・サル と3種類の動物の名前が使われているまどろっこしい名前ですが霊長類の一種です!
他のキツネザル同様にマダガスカルに生息しています。キツネザルと聞くとおそらく一番最初に思い浮かべるのは動物園などで馴染みがある「ワオキツネザル」だと思いますが、キタイタチキツネザルは平均体重が1キロにも満たない小さい亜種です。
英語名は Northern Sportive Lemurなのですが、この "sportive (陽気な、ふざけた、スポーツが上手い)" は、彼らが危険を察知した時にボクサーのような動きをすることから付けられているそうです。見てみたいですね!笑
https://www.arkive.org/burmese-roofed-turtle/batagur-trivittata/image-G68774.html
《ビルマオオセタカガメ》
彼らも一時期は絶滅したと考えられていましたが、2002年にミャンマーで再発見された種です。
その後も主にミャンマーで発見されていますが、1匹のみ中国でも発見されています!
野生ではメスはまだ5匹ほどしか確認されていないので危険な状態ですが、ミャンマーの保護センター内では繁殖活動が成功してだいぶ数が増えています。
https://www.arkive.org/vaquita/phocoena-sinus/image-G100779.html
《ヴァキータ》
別名コガシラネズミイルカ。イルカは「海豚」と書きますが、ヴァキータとはスペイン語で「小さい牛」という意味を持ちます!
2006年にヨウスコウカワイルカが絶滅宣言されて以来、最も絶滅に近い海獣とされています。2014年には100頭未満、2015年に60頭、2016年に30頭、そして今年の3月の調査結果では12頭にまで減少しているのです…。このままだと後数年で絶滅してしまいます!
ビルマオオセタカガメのみ、IUCNレッドリストでは Endangered(絶滅危惧1B類)に分類されていますが、他の9種はみんな最も危険度が高い Critically Endangered(絶滅危惧1A類)に分類されています…。
ヴァキータのように絶望的な状況にいる動物達もいますが、コンドルやカカポのように保護活動が成功してゆっくりですが生息数が回復している種類もいます。
今後もいろんな保護活動が成功していくことを願っていますし、SAMSARAも私たちなりのやり方で保護活動に貢献していけるように頑張っていきます!!